[2015/12/5] 城東スキルアップコース(第7回) 開催報告


12月5日(土)、城東支部スキルアップコース(城東プロコン塾)の7回目の講義が堀留町区民館で開催されました。
師走に入り何かと慌ただしくなる中、都合のつかない方もおられましたが、受講生13名が参加しました。

午前中には、M&Aに関わる実務の講義と先輩診断士の独立体験談の講演が行われました。
さらに予行演習を兼ねて、「地方創生☆政策アイデアコンテスト2015」最終選考会進出者および
「葛飾区立中央図書館ビジネスセミナー」講師によるミニプレゼンテーションも行われました。
また、午後は国際化・海外展開支援に関する講義と演習が行われるなど、盛り沢山の内容となりました。

1. M&Aに関わる実務講義

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近藤尚樹会員より、「組織再編アドバイザー業務経験から」と題し、企業のM&Aに関わる実務内容について
講義が行われました。

中小企業診断士にとって、クライアント企業に後継者がいない場合にはM&Aは常に選択肢の一つとなるため、
その手順の概要を理解しておくことは重要と考えられます。他の士業との連携も必要となる業務であり、
その中で中小企業診断士がどのような付加価値を付け、どのようにクライアントを支援していくか、また
そのために必要な能力は何かなど、実際の事例や実務経験に基づいた講義が行われました。

2. 先輩独立診断士の独立経験談

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続いて井上朋子会員により、「独立診断士としての3年弱をふり返って、会社員の時にやっておいて
良かったこと」と題し、会社員から独立診断士になった経験談の講演がなされました。

独立を目指す中小企業診断士にとって、どのように独立の準備を行うか、また独立後の顧客獲得を
どのように行うかは、共通の課題です。独立準備から独立開業までの具体的な経験談を聴くことの
できる貴重な機会となりました。

3. ミニプレゼンテーション

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12月13日(日)に行われる内閣官房主催「地方創生☆政策アイデアコンテスト2015」の最終選考会に
進出した木内清人会員により、政策アイデアの概要説明と最終選考会当日のプレゼンテーションの
予行演習が行われました。

このコンテストはRESAS(リーサス)と呼ばれる地方経済分析システムを用い、地方経済活性化の
アイデアを競うものですが、木内会員やスキルアップ受講生の濱秀典会員をはじめとするチームが
作成したアイデア「長野県諏訪地域経済を観光周遊バスで元気にする~観光地までと観光地間の
交通手段を転換~」が900組以上の参加者の中から最終選考会進出10組に選ばれています。
この記事が掲載されるときには、既に最終選考結果が出ていますが、是非大臣賞を獲得して頂きたい
と願っています。

※RESAS(リーサス):内閣官房(まち・ひと・しごと創生本部事務局)及び経済産業省によって
提供されている地域経済分析システム https://resas.go.jp/

(広報部注記:内閣官房主催「地方創生☆政策アイデアコンテスト2015」最終審査の結果、
チームは、大臣賞に次ぐ優秀賞を受賞されました。おめでとうございます。)

その後、同じく12月13日(日)に葛飾区立中央図書館にてビジネスセミナーを開催する福永真美会員により、
ミニプレゼンテーションが行われました。
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「企業が成長を続けるために ~小さな発見、大きな改革~」と題し、新たな気づきを企業変革へ繋げる
ための活動を解説する内容となっています。翌週にセミナー本番を控え、講義内容が洗練されるとともに、
福永会員の講師としての自信と風格が感じられ、受講者にとっては同志の成長を肌で感じる場と
なりました。

4. 国際化・海外展開支援

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午後は、末廣尚也会員により国際化・海外支援展開の講義と演習が行われました。

①中小企業を取り巻く国際動向

まず過去の統計データを基に、現在日本の産業が置かれている状況や、中小企業にとっての問題や課題が
分析・整理されました。

国際的なビジネス環境の変化や国内の少子高齢化、経済成長率低下など厳しい経済状況が続く中、
現在国内に留まっている企業も近い将来海外展開を検討・実施する可能性があります。
そのため国内企業の支援に特化するつもりでいる中小企業診断士も、いつ海外展開の支援を行う必要性に
迫られるか分かりません。既に海外展開を実施した企業における効果や課題などの論点を通じ、国際化の
メリット、デメリットを十分に理解することが実際の支援活動に役立つことが実感されました。

②国際ビジネスの実務

経済の現状を分析・整理した後は、国際ビジネスを行う上で必要となる知識について実務的な内容の講義が
行われました。

具体的には、貿易実務で出てくる用語の解説、契約上の注意点、代金の決済方法、国際貿易規制の大枠など、
国内取引にはない国際ビジネス上の様々なルールや注意点が解説されました。国際ビジネス経験が豊富な
受講生は少なく、受講生にとっては難しい用語が多かったものの、講義ではとても分かりやすい説明が
なされ、専門用語に対するアレルギーを取り除くとともに、貿易実務の基礎を理解することができました。

 ③国際化・海外展開のポイント

さらに、中小企業診断士として、企業の国際化・海外展開を支援する際のポイントが解説されました。

経営全般に言えることではありますが、国際化・海外展開においても、その目的やビジョンを明確にし、
それを実現するための具体的プランを多面的に検討することが重要となります。国際化や海外展開は、
中小企業にとって活路を見出すことができる可能性がある一方で、大きなリスクが発生します。国際化・
海外展開がもたらす可能性とリスクの両方を十分に評価し、バランスのよい提案をクライアントに行う
ために、どのような視点や能力が中小企業診断士に求められるのかが分かりやすく解説されました。

④演習

講義で学習した内容を基に、実際の事例に基づいた演習を行いました。

受講者は3班に分かれ、事例企業の海外展開につき提案をまとめました。事例企業は、国内原材料価格の
高騰に悩まされている製造業で、海外への工場建設を検討しています。社内の各部署から出てくる情報や
試算を基に最善と思われる方法を検討するのですが、どうも部署ごとに海外展開への認識が異なるようで、
企業から提供された情報にはチグハグなところもあります。

受講生も最初戸惑っていたようですが、最終的には3班とも情報を整理し、具体的な提案内容をまとめる
ことができました。限られた時間の中、簡潔にまとめられた事例演習ではありましたが、海外展開の支援を
実際に行う際の心構えやものの見方への理解を深められる演習となりました。

 5. その他

武田明子会員から、2016年2月11日(木、祝日)に行われる「診断士1年目の会」の案内がありました。
次回スキルアップは2016年1月9日(土)に「中小企業におけるIT活用支援」を主要テーマに行われます。
(宮本 彰会員)