[2016/10/14~16] 葛飾区最大規模の第32回葛飾区産業フェア開催


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10月14日(金)~10月16日(日)の3日間にわたり、「第32回葛飾区産業フェア‐下町の宝発見、葛飾の技術と味・匠の技‐」(前半)が行われました。場所は葛飾区青砥のテクノプラザかつしかと東京都城東地区中小企業振興センターの2か所です。

出店は88ブース、一般企業、商店会所属の個人店舗、教育機関、各種団体連合会・協会、士業関連団体まで様々です。今回取材したのは、産業フェアの前半「工業・商業・観光展」の16日(日)です。

メイン会場であるテクノプラザかつしかでは、1,2階のエリアにブースがびっしり並び、中小企業センターにはイベントスペース、両建物の間の一般道路(開催時は閉鎖)に商店会による個人商店や屋台の出店があるという構成です。

10:15頃に会場に到着して驚いたのが来場者の多さです。秋晴れの良い天気に恵まれたこともあり、駐輪場がすでに満杯状態で人気の高さが伺えます。来場者は圧倒的に子供連れのファミリー層が多く、まさしく地元密着のイベントです。例年、来場者数は3日間で延べ10万人程度となっており、葛飾区最大規模といえるでしょう。

診断士によるブース「こぶたの紙ヒコ~キ屋さん」

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今年の診断士のブースは、パンフレットには「経営相談」となっていますが、そこまでの「入り口」が例年とは大きく違います。タイトルは「こぶたの紙ヒコ~キ屋さん」。来場した子供たちが描く夢をきっかけに、その家族や知り合いに無料経営相談があることをアピールしよう、というものです。

具体的には、子供たちにシートに夢を書いてもらい、壁に掲示するとともに、それと引き換えに紙ヒコーキの折り方のチラシを渡して(時間があればその場で折って飛ばすことも可能)楽しんでもらう仕掛けです。
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どこに経営相談のアピールが?と疑問があるかもしれませんが、この「紙ヒコーキの折り方」チラシの裏が「無料経営相談の案内」となっているのです。

さらに今年は、子供たちの集客のために、キャラクター「ぶーたん店長」が登場し、ブース外でのアピールや、ブース内イベント(1日に2回開催)も行われました。
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今回の企画の趣旨を、城東支部の横山和志会員に伺いました。

「診断士のブースは、2階の一番隅で場所的に不利なうえ、単なる経営相談では集客が見込めません。そのため、子供たちの体験を通して、良い思い出とともに経営相談の案内を自宅に持ち帰ってもらうのが目的です。体験ブースは集客が見込め、また印象に残ります。すぐに経営相談数が増えるわけではないですが、認知度向上につなげれば」

とのお話でした。

イベントは11時の回を拝見しました。ぶーたん店長の素晴らしいパフォーマンスに子供たちがどんどん集まります。幼稚園から小学校低学年くらいの子供たちが15,6人はいたでしょうか、後ろで見守る家族(今回の経営相談のターゲットですね)も30代から40代というところです。

お遊戯や子供たちとのコール&レスポンスで作られるカレーの歌などで約20分のステージの後、紙に夢を書いたり、紙ヒコーキを作ったりのワークが20分程度、計40分の内容です。ワーク中も家族との会話が弾む姿が見られ、来場者の多くが笑顔でブースを後にしていました。

後日、横山会員に今回の成果をお聞きしたところ、用意したチラシ400枚をすべて配布、経営相談や問い合わせなどが3日間で数件あったとのことです。集客、ブース出店の目的ともに成功だったのではないでしょうか。今後の経営相談増にも期待できます。

パフォーマンス協力:ぶどうのおんぷ
http://www.budou-onpu.com

紙ヒコーキの作り方
⇒実際に配布したパンフレットはこちら

多くの住民にイベントが支持される理由とは?

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今回、会場を回遊して、このイベントの構成や雰囲気が「文化祭」に近いことに気が付きました。出店側は共通して営利目的を全面に出したものではなく手作りに徹し、来場者側もイベントのテーマである技術と味・匠の技を自分たちの目線で楽しんでいる姿から、win-winの関係が成立していることが感じられます。

企業(商店街の個人商店を除く)ブースが少ないことも大きな特徴といえるでしょう。企業単独で出店しているのは、葛飾区を代表する中小企業の方々で、地元の産業に愛情を注ぐ姿をアピールするものがほとんどでした。地元への還元、葛飾区の魅力を伝えるという、産業フェアの目的を最大限生かしているようです。

また、出店ブースの多くが実演・体験イベントを実施していました。葛飾洋菓子組合・葛飾北洋菓子組合のクッキー作り(男の子に大人気で驚き!)、葛飾アンチモニー会の金属鋳造・加工実演、葛飾租税教育連合会の税金クイズ&景品抽選会、など趣向が凝らされています。

体験イベントのターゲットは主に子供たちですが、大人も見ていて十分楽しめます。実際に子供たちに交じって行列に並び、葛飾区ねじ連合会の「ねじ切りキーホルダー作成」を体験してきましたが(並んでいる時は少し恥ずかしかったのですが…成果物は画像をご御覧ください)、所要時間5分の間に、驚きと好奇心が凝縮された内容でした。ちなみにねじ切りのハンドルが重くてもたもたしていたら、担当者に笑われてしまいました。

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物販では、価格が通常よりも安いという訴求よりも、生産過程を見る・聞く、商品に対するこだわりを生産者から直接聞けるなどのアクションがとても面白いと感じました。

このイベントが住民に支持されるのは、一つには、ターゲットを地元住民に絞っていることがあげられるでしょう。実際、実演ブースや物販で「墨田区から遊びにきました」というと、「電車乗ってわざわざ来たの?」と結構驚かれるのです。

墨田区と葛飾区は隣同士の距離感ですが、そのくらいターゲットを地元住民に絞り切っています。それだけに、出店側の親近感も重なって、アピールが届きやすいのでしょう。

二つ目は、出店団体それぞれにイベントの目的はあるにせよ、来場者に自分たちのことを伝えたい、体験や何か印象に残るものを持ち帰ってもらいたいという共通ゴールがあることです。このことが、文化祭的なアットホームな雰囲気を作り出し、双方が安心して楽しめるイベントへとつながっているのでしょう。

以上で今回のレポートは終了です。ビジネスマッチングがメインとなるBtoBイベントとの違いもさることながら、手作りに近くても10万人もの来場者を呼ぶことができる事例として、今後の地域支援などに大変参考になるイベントでした。(鈴木美穂子会員)

第32回葛飾区産業フェア「下町の宝発見 ~葛飾の技術と味・匠の技~」
http://k-sanfair.com/