[2016/11/9] 第一勧業信用組合理事長新田信行氏 特別講演開催報告


11月9日(水)、第一勧業信用組合本部ビル大会議室にて、第一勧業信用組合(以下、第一勧信という。)理事長新田信行氏の特別講演会が開催されました。

新田理事長は、2年連続で城東支部の支部大会に来賓としてお越しくださいました。その際、大高直美支部長に「何か城東支部のためにできることがあれば協力したい」とお話され、今回、城東支部の会員に向けて「信用組合における中小企業支援融資のあり方」というテーマでご講演いただくこととなりました。

講演会には、大高直美支部長をはじめとする、城東支部の約50名の診断士が参加し、大石正明能力開発部長の司会で講演会が進められました。

1.大高支部長挨拶

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講演に先立ち、大高支部長よりご挨拶がありました。城東支部総会での出会いや、新田理事長の中小企業支援に対する熱い思いなどのご紹介がありました。

2.講演会

(1)信用組合における中小企業融資のあり方

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新田理事長は、「地域とのふれあいを大切にし、皆様の幸せに貢献いたします。」という経営理念のもと、従来の、格付けを行い担保主義的な融資を行っていたものを、就任後すぐさま改め、経営者一人ひとりの人生を共に歩んでいくという方針を打ち出されました。

「担保があれば金を貸す」のではなく、その会社の業績を見、社長以下従業員の人生を親身になって考える金融機関を作ろうとされています。また、「地方創生には、都市と地方との資金循環が重要である」として、地方の12信用組合や自治体との連携という形で地方創生に取り組まれている、など色々なお話をいただきました。

1.金融機関の種類

冒頭、信用金庫/信用組合の特徴を、出資者が株主であり営利を目的とする「メガバンク/地方銀行」と、「出資者/貸出先が会員(組合員)であり、相互扶助を目的とする信用金庫/信用組合」との比較、日本の信用組合の歴史といった切り口で、わかりやすくご説明いただきました。

第一勧信のローン実績から、「案件ひとつひとつの金額は少なくても、小さいものを集めると大きな金額になる」というお話が印象的でした。

2.与信判断のアプローチ

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金融機関の特徴は与信判断の仕方にあるそうです。与信判断は、「格付」や「担保・保証」に基づく定量的なアプローチと、「人と事業を見て判断」する定性的判断の2種類があります。定量的なアプローチをだけを重視する金融機関からは、格付が下がれば融資を受けるのが難しくなります。

しかし、「信用組合は、町の人たちが作った組合。組合員である中小企業が大変な時に逃げられません。中小企業の業績が悪くなった時に、融資の判断ができる目利き力が大切になります。」という新田理事長の言葉にもあるように、第一勧信は、経営者一人ひとりと共に歩んでいくという方針で、手間も時間もかかる「目利き力」を大切にしておられるとのことでした。

また、経済産業省が2016年3月に発表したローカルベンチマークは、企業の経営力や事業性を理解、評価するための枠組みですが、現場の中小企業事業主とお話をされると、「まだまだ浸透できていない」とお感じになられるとのことでした。

3.地域とのふれあい

第一勧信は、1965年設立で本店所在地は新宿区四谷2丁目です。店舗数は東京都下19区に26店舗です。

「我々は町の一部。モノから入る金融機関ではなく、人から入る金融機関でありたい」とのことで、地域の行事などへも多数参加しています。そのような活動の中で繋がりを持つことができた方々向けに、さまざまなコミュニティローンが誕生しているとのことでした。

4.地方創生の取り組み

「地方創生には、都市と地方との資金循環が重要である」として、地方の12信用組合や自治体との連携など、地方と東京を結ぶ組合活動を実施されています。

新潟県糸魚川市との連携を一例として挙げ、糸井川駅周辺の活性化(空き家対策など)として、東京に出てきてしまっている家の持ち主を支援する活動をしているとのことでした。

5. 黄綬褒章

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新田理事長は11月3日に発表された平成28年秋の褒章で「黄綬褒章」を受章されました。講演終了後に、城東支部を代表して大高支部長より花束を贈呈しました。

(2)各地域での連携について/各支店のご紹介

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つづいて、総合コンサルティング部部長の川村明生氏より、「有意義な相互連携に向けて」として、中小企業診断士と第一勧信との情報交換・連携のイメージについて、お話を伺いました。

第一勧信は、すでに、税理士、行政書士とのコミュニティを締結されているとのことで、我々診断士との連携についてもご提案いただきました。また、城東エリアの7支店の支店長をご紹介いただきました。

3.講演会

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懇親会は新田理事長のご配慮により、7支店長も参加される形で始まりました。4つのテーブルを囲み、診断士との活発な意見交換が進みました。

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4.最後に

メガバンク/地方銀行が定量的な指標に基づく与信判断に重点を置く中で、「町の人たちが作った町の一部」として、中小企業の業績が悪くなった時こそ、経営者一人ひとり、その事業を見て、資金の循環を作り、新たな付加価値を一緒に作ろうとご努力されている第一勧信の皆様の熱い思いをひしひしと感じた2時間でした。

とても貴重なお話をありがとうございました。

実施詳細

テーマ 信用組合における中小企業支援融資のあり方
日 時 平成28年11月9日(水)18:30~19:30
会 場 第一勧業信用組合本部ビル(東京都新宿区四谷2-13)
講 師 第一勧業信用組合理事長 新田信行氏
総合コンサルティング部部長 川村明生氏

(福永真美会員)