起業家向け融資を通じた支援事例(合同会社リントキル様)


今回は葛飾区における城東支部診断士の活動事例を紹介します。
本報告では、葛飾区「起業家支援融資※1」の融資によりデイサービス施設を開業した合同会社リントキル※2に対する支援事例を取り上げます。

1.事業内容と起業に至った経緯について

合同会社リントキルは、平成27年、葛飾区水元で介護予防を目的としたデイサービスをスタートさせた会社です。介護予防とは、要介護状態の発生を遅らせたり、悪化をできる限り防いだり、軽減させたりすることを目指した取り組みを指します。
同施設では、早稲田大学内の研究所の協力を得て開発された運動プログラムを用いて、介護認定を受けた方々の介護予防に取り組んでいます。

代表の小川英明さんは、出版業界を経て、この事業を立ち上げました。もともと独立志向があったところ、ご家族が病に倒れた時にお世話になった介護職の方の仕事を目の当たりにしたことから、介護関係の事業に思い当りました。また、「葛飾区には自分が幼いころから顔なじみの方々が今はご高齢となって住んでいる。その方々に対する恩返しができれば」と、独立するなら自分が生まれ育った葛飾区という思いから、開業する場所は自然と決まりました。

2.起業にあたっての準備

小川さんは起業にあたって様々な準備を行っていました。まずは勤め先を退職後、都立の職業能力開発センターで介護の基礎と技術を学びました。あわせて、起業の1年~半年前にはマーケットの調査なども行っていました。実際にケアマネージャーに面会し、地域の介護事業の現状や不足していることなどについてヒアリングなどを行いました。
法人化する際は、株式会社より自由度が高い合同会社を自ら登記して立ち上げました。

そして、資金繰りの計画をする中で葛飾区の制度融資を知り、融資のあっせんを受けるべく青砥のテクノプラザかつしかにある葛飾区産業経済課融資相談係を訪れたのが、中小企業診断士とのはじめての出会いでした。

 3.起業家向け融資を通じた診断士の活動

当初は、区役所の融資相談係というところは何か怖いイメージを持っていたという小川さんですが、実際に利用してみての感想は、「親身に対応いただいて安心した(驚いた)」、葛飾区に「とても感謝している」ということでした。
葛飾区経営相談員は常勤ではなくシフトで勤務しているため、小川さんが訪れた3回はそれぞれ別の診断士が対応しました。区役所からあっせんする融資は、最終的に信用保証協会による事業計画書の審査が必要になりますが、診断士はその事業計画書のレビューを中心に支援しました。

小川さんによると、計画書のレビューに加えて、開業から逆算したスケジュールに沿って行動するよう「お尻をたたかれた」点が良かったとおっしゃっていました。診断士の一人とは開業後も繋がりがあり、小川さんを創業セミナーに招き、起業体験を語っていただいたそうです。

写真は笑顔の絶えないデイサービスセンターでの様子です。お忙しい中取材に応じていただきありがとうございました。

 ※1… 葛飾区の特別融資(制度融資)のひとつで、運転・設備併用で最大2000万円までの融資が区の利子補給により低利で受けられるもの。
 ※2…  「早稲田イーライフ水元公園」を運営する会社。東京都葛飾区水元2-20-24 パステルハイム1F / 代表 小川英明 / TEL:03-5876-6395 / URL:http://www.waseda-e-life.co.jp/facilities/area02/index.html?id=96
(広報部 堀江正輝会員)