[2018/07/07] 城東スキルアップコース(第2回)開催報告


7月7日(土)、城東スキルアップコース2018の第2回が行われました。

(1)課題図書の学習

まずは課題図書の学習がスタート。初回は、P.F.ドラッカー著『マネジメント 基本と原則』です。試験でもお馴染みの筆者ですが、各自が課題として提出した要約資料のポイントの捉え方、まとめ方、3分間でのプレゼンテーションはまさに様々で、早くも個性が発揮されていました。事務局の木内会員から、説明する相手は社長?、企業規模は?、業種は?など、プロコンサルタントとしての本の読み方、相手を想定した情報のインプット、アウトプットの方法を強く意識すべきとの指摘がありました。

(2)講義:中小企業診断士のキャリアプラン

続いて宮崎前支部長(顧問)が、「中小企業診断士のキャリアプラン」について、ご自身の経験も交えて様々なあり方を示されました。企業内診断士としての活動からプロコンとしての独立まで、事業計画の重要性やビジネスモデルの組み立て方について具体的な解説がありました
また、宮崎前支部長が行っている名刺への工夫(月替わりのイラスト入り)の紹介、動画の活用やクイズ形式での講義の進め方など、我々受講生も取り入れたくなるプロコンのノウハウやコツを惜しみなく開示されました。特に印象に残っているのは、何事に対しても関心をもち、表面的ではなく背後にある要因まで掘り下げて物事を捉える視点の大切さをあらわす、「コンサルタントはジャーナリストでもある」という言葉でした。
動画を使った講義では、ハーバード大学経営大学院でも事例教材として使われているという新幹線清掃チームTESSEI(テッセイ)の取組みが紹介されました。なぜ、清掃員が世界も注目する「おもてなし集団」になったのか。現場の社員が自ら考えて動き出す現場力の大切さについて、多くのヒントをいただきました。

(3)講義:知的資産経営

教材として、宮崎先生が代表をつとめる知的資産経営研究会による「知的資産経営支援実践マニュアル」が示され、会社の強み(知的資産)を見える化、生かす経営である知的資産経営について、分かり易く解説がありました。
知的資産とは、従来のバランスシート上には記載されない無形の資産であり、企業における競争力の源泉となるもの、すなわち強みであるとし、具体的には人材、技術、技能、知的財産、組織力、経営理念、顧客とのネットワークなど、目に見えにくい経営資源を指すとされます。そして、これら知的資産を維持、管理、強化、改善し、組み合わせて事業に結びつけ、価値を実現していく経営が知的資産経営とされます。
また、知的資産経営による企業支援の事例として、兵庫県にある信用金庫が、中小企業診断士などの専門家と連携して、融資先である中小企業の強みを分かり易く示す「知的資産経営報告書」の作成支援の紹介がありました。強みとなる経営資源をもちながらも後継者難などから廃業に追い込まれる中小企業が少なくない中、会社の強み(知的資産)を外部に伝え、磨き上げることで、事業継続できる可能性が高まることがわかりました。

(4)グループ演習

知的資産経営の講義の後半は、受講者が4グループに分かれてグループ演習です。事例企業を取り上げ、その企業に対して、知的資産経営支援の手法によって、今後の経営戦略の策定を行います。
メンバーの支援先企業や、企業内診断士であれば勤務先を事例企業に取り上げ、メンバーのうち1人が社長役となり、社長役以外のメンバーは中小企業診断士として、事例企業の現状や課題などを把握するようインタビューを行います。そして、事例企業がもつ知的資産を、人的資産、構造資産、関係資産に分類して把握し、企業がもつ強みを探ってゆきます。
なお、人的資産とは、社長や従業員個人に備わっており、その人にしかない技術や知識のこと。構造資産とは、従業員が退職しても会社内に残るマニュアルや営業ノウハウ、社内の規範や企業文化などのこと。関係資産とは、販売先、仕入先、外注先、提携先、金融機関など会社の対外的な関係に起因する知的資産です。
強みである知的資産を把握し、それを活かした今後の経営戦略をどのように策定していくか、クロスSWOT分析など中小企業診断士としての基本手法も使いながら、グループで討議を進めます。1時間程度の演習を通して、意見をまとめて経営戦略を策定、模造紙に発表のための図を書き上げるなど、メンバーの協力の大切さと中小企業診断士としての実力が垣間見られる場面でもありました。

(5)事務連絡

・次回日程8月4日(土)9:30~京橋プラザ区民館洋室2号室
・9:30~11:00 図書館セミナー1 企画とコンテンツ
・11:00~16:30 講義:大高先生による「人事戦略 ~競争に勝つための、そして働く人に納得感がある」

(6)懇親会

早くも恒例となりつつある懇親会は、「肉と日本酒」を打ち出す銀座の居酒屋で行われました。宮崎前支部長を交えて、受講生同士の懇親、情報交換も大いに進みました。これからも、メンバー23名で切磋琢磨し、助け合いながら、中小企業診断士としてスキルアップを図っていきたいと考えています。

井上 有弘 会員