簡易原価計算ツール「コスト倶楽部」のご紹介


製造業革新研究会では、研究会の活動成果の診断ツール化に取り組んでいますが、その第一弾として、簡易原価計算を行うWEBサービス「コスト倶楽部」を公開しました。
http://www.costclub.jp/

このWEBサービスは、今年発行された平成29年度地域支援事例集にも掲載された、「地域中小製造業のための価格交渉ツール提供による受注価格の適正化支援」のプロジェクトの成果物を、診断ツール化したものです。

製造業革新研究会では地域の中小製造業を中心に診断・支援活動を行ってきてますが、その多くの支援先企業が下請として発注元から厳しい価格交渉を強いられるなか、コスト上昇分の価格転嫁ができずに収益性の低下に苦しんでいる状況を見てました。
下請け企業にとっては、材料費や人件費などの上昇を製造原価に価格転嫁することは難しく、発注元へ価格上昇の根拠を上手に伝えなければ価格交渉は成り立たちません。経営者は多忙のため、価格交渉のための情報を集めたり、資料を整えたりする時間がなく、価格交渉に臨むタイミングを逸してしまうことが多い。また取引先との力関係のため、発注者からの指値での受注を受けざるを得ないものとあきらめていることが多い状況です。これでは、いつまで経っても納品価格は上昇できずに抑えられたままです。
このような状況を打開するためには下請け企業の受注価格交渉力をつけることが急務です。上昇要因が外部的なものであれば、企業努力で対応可能な範囲を超えていることを示し、一方、上昇要因が内部的なものであれば、予め企業努力で対応可能な範囲を設定した上で、それを越えた内容であることを示すことにより、適正な価格転嫁であることを発注元と交渉できるようになります。
そのための基礎資料となる製品別の原価計算をツール化して広く展開できるようにしたものが「コスト倶楽部」です。
今回公開した「コスト倶楽部 無償版」では、準備してもらうものは、決算書のデータと製品の販売個数など若干の情報だけであり、それらをもとに、製品の原価計算を行い、対象製品が赤字なのか黒字なのか、損益分岐点売上高はいくらなのか、などを計算できるもので、中小企業の社長が簡単に使えるように工夫されています。

製造業革新研究会では、この「コスト倶楽部 無償版」で原価計算の効果を体感していただき、さらに本格的な診断である「コスト倶楽部診断サービス」に結び付けています。


(松井淳会員)