[2020/2/1]城東スキルアップコース(第9回)開催報告


2020年2月1日(土)、節分間近ながらも冬の名残を感じる気候の中、第9回城東スキルアップコースが墨田区のキラキラ橘商店街にあるきらきら会館で開催され、18名の受講生が参加しました。

 

今回の講義内容は以下の通りです。

  1. 商店街支援 講師:大和和道氏
  2. 農業支援 講師:河野悟会員
  3. 外国人人材活用 講師:増田憲二会員
  4. 訪日外国人対応 講師:井上朋子会員

 

1.商店街支援 講師:大和和道氏

最初の講義は、「商店街支援」の講義でした。今回の会場である「下町人情キラキラ橘商店街」で長年商店街活動をけん引されてきた大和和道事務局長からお話をうかがいました。

はじめに全国の商店街についてキラキラ橘商店街と同様の近隣型商店街は存続の危機にあることを話されたうえで、大和氏がキラキラ橘商店街で行ってきた数々の施策について熱く語っていただきました。具体的には、日曜日のつまみぐいウォーク、年に5回のびっくら市、年1回のワイワイウィーク、七夕まつり、夜市など、いずれも集客効果が大きい上に低予算で実現していると聞き、ただ驚くばかりでした。

続けて成功する施策の秘訣についてお話いただきました。ポイントは「Enjoy、Exciting、Easy」、すなわち無理せず楽しんで続けられることです。一過性の施策ではなく参加者が進んで継続したくなるような仕組みづくりの大切さを再認識しました。

他にも外部機関との連携やイベントの誘致、商店街のアイドルユニット結成など、様々なアイデアについてお話いただきました。アイデアの独自性と外部の人々を巻き込む力、そして実行力、これらが今後も商店街が生き残っていく秘訣ではないかと感じました。

2.農業支援 講師:河野悟会員

午前中2つ目の講義は、河野悟会員による「農業支援」でした。冒頭の「農業に興味のある人はいますか」という問いかけに対しほとんど挙手が無かったように、農業は受講生にとって少し縁遠いイメージがありました。私自身、農業に興味はありつつ、診断士としての支援は難しいと思っていましたし、ほかの受講生も同様だったのではないでしょうか。

講義前半は、講師ご自身と農業の関わりの話に続き、農業の特徴を経営リスクや参入障壁など診断士としての視点から解説していただきました。その後、実際に中小企業診断士が農業支援をする際に取得していたほうが良い資格・検定の概要や、農業支援の専門家登録の具体的な方法について解説いただきました。6次産業化は我々受講生の関心も高いテーマであり、サポートセンターへの登録方法や登録後に派遣されやすい条件などの質疑が交わされました。農業支援独自の施策である「総合化事業計画」策定支援についても、補助金申請や経営革新計画の支援経験が活かせる可能性があると知り、農業支援への距離感が縮まった感があります。

加えて、農業経営相談所による支援内容は特別なものではなく、事業計画策定支援や事業承継、販路開拓、生産管理といった、診断士の基本的スキルで対応可能と教えていただきました。受講後は、多くの受講生が今後の診断士活動で農業支援も選択肢に入れたいと感想を述べていました。

3.外国人人材活用「外国人留学生が中小企業を救う!」 講師:増田憲二会員

午後1つ目の講義は、増田憲二会員による「外国人留学生が中小企業を救う!」でした。外国人人材活用については、受け入れる企業、所轄官庁、在留資格のわかりづらさ、といった課題が盛りだくさんです。特に在留資格については多くの質疑応答が交わされました。また、2019年から始まった「特定技能」という新たな在留資格についても、既存資格との違いなど重要ポイントを解説いただきました。我々診断士としては、しっかりと制度を理解して支援先へ外国人人材の活用を促すことが出来るようにならなければと、身が引き締まる思いでした。

続いて誤解されがちな外国人留学生の実態についてお話いただきました。途上国からの外国人留学生は非常に優秀な上に母国では富裕層に属する人が多いこと、他の先進国への留学もできるのに日本の文化や仕事への尊敬心から受験等の条件が厳しい日本を選んでいることに感銘を受けました。私も現在中国からメンバーを受け入れていますので、改めてその方々の理解に努めたいと思います。

4.訪日外国人対応「訪日旅行市場対応」 講師:井上朋子会員

最後の講義は、井上朋子会員による「訪日旅行市場対応」でした。序盤はデータによる現状分析を行い、地域ごとの顧客層の特徴と、その背景について解説いただきました。

インバウンド対応として思い浮かぶのは多言語対応やハラルなど飲食店の対応ですが、そのような個々の対策に飛びつく前に、しっかりと戦略を策定し全体の整合性を取った対応を行うことが重要であると学びました。具体的にはインバウンド対応でもターゲット顧客の選定など戦略策定のフレームワークが有効であり、個々の対策は戦略に応じて実施するべきと学びました。

後半は自分が海外旅行をする際にどのように情報を得るかという発想で、インバウンド対応策を考えました。飲食店を例に、講師のご経験に基づく他店との差別化ポイント、取り組みの具体例をご提示いただき、非常にわかりやすい講義でした。

 

5.第9回城東スキルアップコースの感想

6月からスタートした城東スキルアップも残り1回となりました。最初は診断士としてどの方面に進もうかと悩んでいたメンバーも、少しずつ自分の道を歩みだしたように思います。

今回は商店街支援、農業支援、外国人材活用、インバウンド対応とバラエティに富んでおり刺激的な反面、受講生にとっては経験する機会が少なく難しいテーマでした。

その中でも受講生は、自分の支援先に当てはめたらどうかなど、自身の経験に引き寄せながら真剣に受講しており、意識の高さがうかがえました。

次回はいよいよ最終回。今までのスキルアップで培った知識・ノウハウを総動員して全力で臨みたいと思います。

第10回(最終回)の予定

 

日時 2020年3月7日(土) 13:00-15:30
場所 佃区民館 一号室
東京都中央区佃2-17-8ホームページ:https://www.its-mo.com/detail/DIDX_DKE-1550989/access/
アクセス ・東京メトロ有楽町線または都営地下鉄大江戸線月島駅下車4番出口 徒歩1分
・都バス「門33亀戸駅-豊海水産埠頭」月島駅下車 徒歩2分

(佐竹聡会員・松井宏会員)