[2020/9/5] 第4回城東スキルアップ開催報告


まだまだ暑さの残る9月5日(土)、第4回城東スキルアップが行われ、22名の受講生が参加しました。今回は新型コロナウィルス感染拡大の現状を踏まえて、Zoomでのオンライン開催でした。

今回のプログラムは次の通りです。
1. 課題図書発表「コトラーの戦略的マーケティング」
2. 診断士のマーケティング戦略(講師:吉岡雅樹会員)
3. 戦略と計画(講師:村上一幸会員)

1. 課題図書発表「コトラーの戦略的マーケティング」(フィリップ・コトラー著)

事前に課題図書を読み込んで資料をA3サイズ1枚にまとめ、3分間の発表を行いました。発表では、本書を読んでいない同僚診断士に、理論の全体像が理解できるように工夫することを求められていましたが、前回の課題図書に比べて今回は分量が多かったこともあり、全体的な解説を中心とする方や的を絞ってまとめた方もいて、1次試験でなじみ深いSTPや4P、4C等の言葉も登場するなど、バラエティに富んだ個性豊かな発表となりました。
前回は3分間に収まらずに途中で発表を断念せざるを得なかった受講生もいましたが、今回は3分間の感覚に慣れたようで、ほとんどの受講生が規定時間内に発表することができました。
今回はZoomでのオンライン開催となったため、前回の対面とは違った緊張感がありましたが、各自、前回の反省と経験を活かして発表していました。次回も課題図書発表があり、準備は大変ですが、自分たちの成長も実感できて楽しみです。

2. 診断士のマーケティング戦略(講師:吉岡雅樹会員)

吉岡雅樹会員より、診断士自身のマーケティング戦略と自己PRについて講義いただきました。診断士として自分を売り込むためには自己PRが重要であり、有効な自己PRには「一貫性」「具体性」「実現可能性」が求められ、相手に簡潔に伝える必要性があることを強調されました。
板前出身という異色の経歴をお持ちの吉岡会員は、異業種交流会での人脈作りに始まる実体験のお話を通して、「無償の仕事の裏にはチャンスがある」「小さなことでも1つずつやっていくと、他の仕事に広がっていく」と語り、積極的に取り組むことの大切さを力説されました。また、魅力的なPRを行うためにPREP法を用いた自己PRのワークを行い、先日、吉岡会員の呼び掛けで行われたスキルアップ実務従事案件に参加した二人が代表で発表しました。
講義を通して、診断士として自分を売り込むために、どのようにして実績を作るか、それをどのようにアピールするかを学ぶことができ、「チャンスはチャンスの姿をしていない」との吉岡会員のひと言を胸に刻みました。

3. 戦略と計画(講師:村上一幸会員)

村上一幸会員からは「戦略概要とランチェスター戦略」と「仮説検証型アプローチによる戦略構築」の2部構成で講義いただきました。

(1)戦略概要とランチェスター戦略

先ず、「戦略とはなにか」の問いかけに始まり、経営理念の体系として「理念→ビジョン、戦略→戦術(計画)→実行」の流れとなることや、問題・原因・課題の峻別をきっちりと行うこと、顧客を満足させて儲かる仕組みの実例モデルについて伝授いただきました。
次の「ランチェスター戦略」は、企業の戦略立案に携わったことのない受講生にとってはハードルの高いテーマでしたが、基本的な理論からご説明いただき、「ランチェスター戦略」はシェア拡大戦略であることや、弱者と強者の戦略に分けて、弱者は差別化・一点集中型で1位を目指す戦略であることを理解しました。また、弱者か強者かは市場のシェアで決まるため、同じ会社でも部門が複数ある場合は、部門ごとに弱者・強者の判断をして戦略を決めることが重要であることや、実在する会社のランチェスター戦略に基づく事例の解説を含め、難解な数学式で裏付けられているランチェスター戦略を分かりやすく解説いただき、大変勉強になりました。

さらに、ワークとして、「中期事業戦略策定プロジェクト運営がうまく運ばない」架空企業の事例について、運営上の問題点とその原因を分科会形式で議論しました。A4で3枚強の「与件文」ですが、実際のコンサルティングの場では短時間で本質を見極める能力が求められることを体感しました。

(2)仮説検証型アプローチによる戦略構築

問題解決のアプローチ方法には、「情報収集整理型のアプローチ」と「仮説検証型のアプローチ」の2つがあり、時間的に制約のあるコンサルティングの場においては、先に仮説を構築して情報収集範囲を絞って真因にこぎつける「仮説検証型アプローチ」の方が有効であると説明いただきました。
「経営における最大の過ちは間違った答えを出すことではなく、間違った問いに答えることである」とのドラッカーの引用に始まり、問題の正しい設定や、仮説と検証の繰り返しを通じて答えを出していくべきことを学びました。普段の生活の中では、情報収集整理型のアプローチを行うことも多く、仮説検証型のアプローチには慣れていないことから、訓練していく必要があると認識しました。
「成果の出ないコンサルティングは、事業者にとっても無駄な時間を過ごすことになり、意味のない物である。」ことを理解し、コンサルタントとして正しい事業者支援を行うべきだと考えました。

4. 感想

今回もオンライン開催となりましたが、お忙しい中、第4回城東スキルアップを開催いただき、講師と事務局の皆様に感謝申し上げます。
そして、吉岡会員や村上会員の講義を受けて、城東スキルアップは、将来に向けてコンサルティング技術を高めるための基礎固めの場であると確信を深めました。

5. 次回(第5回)の予定

【日時】10月3日(土)9:15~16:45
【会場】調整中
【講義内容】
9:15~10:45 課題図書発表 P.F.ドラッカー著「マネジメント 基本と原則」
10:45~13:45 資金繰り 講師:本田一也会員
13:45~16:45 事業継続計画(BCP) 講師:長島孝善会員

(榊原由佳会員、米納嘉継会員)