[2020/9/20] 地域支援ノウハウ講演会報告


地域支援部主催の地方支援ノウハウ講演会が、四連休の2日目9月20日(日)Zoomを使ったオンラインにて開催され、講師を含め15名が参加しました。
講演に先立ち河野地域連携支援部副部長より「地域支援ノウハウ集」についての城東支部の取組みならびに現在行われている「地域支援ノウハウ集」の募集、活用についての説明があり、その後講演に進みました。

今回のプログラムは次の通りです。
講演1:五反野商店街における五反野フェスティバル(パレード)実行支援
(講 師:平山 弘之会員)
講演2:SWOTワークショップ
(講 師:木内 清人会員)
中小企業診断士として活用できるノウハウ満載の講義となりました。

1.五反野商店街における五反野フェスティバル(パレード)実行支援 講 師:平山会員

冒頭、五反野商店街と取組みスケジュールの紹介、現状分析と問題・課題の説明があり、その後、支援内容の詳細説明がありました。フェスティバルは、2017年にスタートし継続されているとのことでした。
活動のポイントとしては、①地域住民参加型とすること、②外部の力を活用する、③来街者の繋がり重視の施策を実施すること、③参加者満足度を上げる施策の実施、そして④IT活用というものですが、何れも継続的なイベント開催を前提とした取組みであることと関係先との連携強化の必要性・重要性を強調したものでした。
イベントを実施した際の具体的な成功例として、コスプレ実施における地元スタジオとの連携や場所の確保・撮影許可取得、他商店街を拠点に活動するアイドルグループの起用などが紹介され、今後の取組み課題も含めて活用できるアイディア満載でした。また、IT活用事例としてのFacebook広告実施と結果解析は勉強になりました。
最後に商店街のイベント開催におけるノウハウとして、①補助金・助成金活用の重要性と留意点(新規性を求められる)、②警察署との関係構築、③シルバー人材センターの活用と留意点、④その他、地域センターと連携した起業セミナーの取り組みなどの説明があり、見落としがちな点であり大変勉強になりました。
ごく普通の特徴の少ない商店街の活性化にどう取り組むか?示唆に富む内容の講演でした。商店街の支援は、成果を出すのが難しくチャレンジングな面がある一方で、事業の継続発展に人生をかけて取組む個人店主の思いを聞くことができたことは、貴重な体験であり、今後の支援活動を継続する上での大きな力になるとの決意表明は印象的でした。

2. SWOTワークショップ 講 師:木内会員

本題に入る前に、「ノウハウ集執筆の実際」として、これまでのご自身の「地域支援ノウハウ集」への取組みならびに執筆の特徴を念頭に置いてのメリットと効果の説明がありました。特に、執筆の多面的なメリットの説明とそれに基づく執筆活動の勧めは、大変説得力のあるものでした。

講演は、SWOTワークショップのノウハウと実践内容の説明という構成となっており、まず、SWOTの使い方として、「診断ツール」と「コミュニケーションツール」の2つがあることが示されました。地域支援のツールとしては、コミュニケーションツールとしての使用が主となり、診断士は議論の内容をまとめるとともに参加者に+αを与える取組みがポイントになることが強調されました。また知的資産経営とSWOTワークショップとの関連についても触れられました。
SWOTワークショップのプロセスは、①提案:経営者が取組みの有効性を理解して従業員に積極的な取組みを要請すること、②企画:目的と期待効果によって参加者など実施方法を決めることで強みを引き出す準備をする、③事前説明:経営者が説明する(資料は診断士が準備する)これにより、実施時に議論の時間を確保して、中身の濃い議論が可能となる、④実施:コーディネーターの役割は本質的な強みを引き出す。情報の共有と優先順位の設定まで行う、⑤まとめ:第三者にも分かるようにすること、⑥活用、の6ステップからなり、各ステップにおける診断士、経営者、従業員の各ステップでの役割の明確化が重要であることの説明がなされました。診断士が目的にあった実施方法を提案、立案すること、事前準備およびコーディネーターとしての診断士としての役割はワークショップが成果を上げる上において重要ポイントであるとのまとめは納得でした。
次にワークショップの実施例を用いて、実際に行われたスケジュール、模造紙を用いたまとめ、SWOT分析のまとめなどの紹介があり大変参考になりました。
講演は、ワークショップを通じてコーディネーターとしての診断士が強みを如何に深掘りできるか、本質的な強みを業界・他社との比較で強みをどうあぶり出すかが、苦労するところでもあり重要なポイントであるとまとめられました。

講演終了後、大石支部長より地域支援ノウハウ集執筆のお願い、今後の支部の予定と活動への協力要請のご挨拶があり、講演会は終了となりました。

3.感想

地域支援ノウハウ講演会は、初めての開催とのことでしたが、講師の先生方のご経験に基づいた実践的なノウハウとポイント解説が盛りだくさんで、多くの学びを得られました。今後は地域支援ノウハウのデータベース化も志向されるとのことですので、より一層のノウハウ収集と活用が望まれます。このような講演会が継続して開催され多くの方が出席、聴講されることを望みます。
コロナ禍の中、また連休中にも拘わらず講師を担当されました両会員・地域支援部に改めて感謝申し上げます。
(海老沼彰会員)